月刊オーディオマガジン「コスモポリタン」 Vol.25 安藤 彩英子
あんどう・さえこ/愛知県生まれ。
早稲田大学第一文学部卒業。日本航空の客室乗務員を経験後、画家を志し退社。ベトナムに移住し、現代漆画技法とベトナム伝統漆芸技法を習得。外国人として初めてハノイ美術協会会員に認定。漆画家であるとともに、アジア諸国の漆芸研究家として講演や発表活動を続ける。

ーチミン中心部から歩いて30分、目の前には川やジャングル。そこに安藤さんのアトリエがある。

大学卒業後に客室乗務員として忙しい日々を送る中、アムステルダムの美術館を訪れ、初期ゴッホの作品を見て涙がこぼれた。その時に画家になろうと決意。 インドネシアの友達を訪れる途中にふと立ち寄ったのがベトナムに暮らすきっかけになった。土産物屋に置かれた漆の工芸品を見て、工房を紹介してもらい、漆工芸の技法を学ぶことに。その日ごとに変化し、描く人によって無限に表情を変える漆という素材に魅せられ、漆画作品を作るようになった。 ベトナムに暮らすのも、漆との出会いも、思えばすべて偶然。だから座右の銘は「犬も歩けば棒に当たる」。考えていてもしょうがない。考える前に、まず動けば、答えが見えてくる。

耳のつけどころ

小さい頃、蜘蛛になりたいと本気で思っていた
ゴッホが私を画家にした
「自分が頑張って生きている」
と実感できる街、ハノイ
漆は日によって表情を変えるから、
アイディアが枯渇することはない
漆という素材が私にしてくれたこと
息子たちは自分の一番の作品。
漆作品と同じで下地が大事だから子育ては優先
犬も歩けば棒に当たる。
動くことによって出会いも生まれる
早川洋平が今回訪問したのはこの辺り

エンパシー(共感)キーワード

漆画家/ベトナム/ハノイ/ホーチミン/ベトナム伝統漆芸/ハノイ美術協会会員/漆芸研究家/クモの巣の美しさ/ゴッホ美術館/素材としての漆/漆の世界の大使/イギリス人の夫/子育てが優先/天然漆/犬も歩けば棒に当たる


インタビューアー 聞き手 早川洋平より
アーティストやデザイナーになるなら美大。音楽家になるなら音大に──安藤さんの画家への道は、そんな「20世紀的」な夢の実現の仕方とは一線を画すものでした。自分の夢を叶える入り口はひとつじゃない。大切なのは入り口よりも出口。たとえば今は夢からほど遠い場所にいたとしても、21世紀はさまざま夢への入り口、出口がある。安藤さんとの対話はそんな気づきを与えてくれました。


リスナーズボイス Listener's voice.

吉田さん(自営業/神奈川県)
キャビンアテンダントから画家にいたった道のりも聞いていて興味深く、一人の女性としてかっこいいなと思いました。大好きなことをお仕事にされてるなっていうのがすごく伝わってきて、自分も目の前のことにたいしてまずは行動していようという気持ちを後押ししてくれました。
鈴木さん(自営業/神奈川県)
お話の中に出ていたヘビの漆絵が気になってインターネットで探してみたら、想像以上に素晴らしい絵が出てきて、魅入ってしまいました。哲学科で学んだことをいかして「クモになる」というマインドも興味深かったです。最初は印象が最悪だったベトナムに、あえて住んで、納得いくまで現地の人と 向き合ってみた安藤さん。ふつう、旅行した先での印象が悪いと「この国はこんなひどいところなんだ」と決めつけてしまいがち。ですが、安藤さんのように柔軟に、長い目で見て、その国や人の本質を見る目を養いたいなと思いました。

安藤 彩英子さんのインタビューの一部を
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ぜひ心の耳を澄ましてお聴きください。

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